動画編集・音楽制作を行う上で、**映像と同じくらい大切なのが“音”**です。
「映像は綺麗でも、音ズレやノイズでクオリティが台無しに…」という経験をした方も多いのではないでしょうか。
この記事では、音響環境を整えるためのモニタースピーカー&ヘッドホンの選び方を、
音楽制作40年の筆者の視点から、初心者にもわかりやすく解説します。
1. なぜ“フラットな音”が大切なのか?
編集において重要なのは「盛られた音」ではなく、素の音が忠実に再生される環境です。
■ よくあるNG例:
- 重低音が強すぎて他の音が埋もれる
- 高音が強調されて実際よりキツく聞こえる
- Bluetoothイヤホンでの遅延に気づかず、映像とズレが生じる
✔ 結論:
“原音に忠実=フラット”な音で聴ける機材が、編集ミスを防ぎます。
2. 編集者が選ぶべきモニターヘッドホン【3選】
① SONY MDR-CD900ST
- プロの音楽制作現場でも定番
- 抜群の定位感とフラットな再生
- イヤーパッドが劣化しやすいが、交換可能
ポイント: 音声・ナレーションの聞き取り精度が非常に高い
② audio-technica ATH-M50x
- 低音〜高音までバランス良く再生
- 密閉型で音漏れしにくい
- ケーブル脱着式で取り回しが便利
③ SHURE SRH840A
- モニター用途に特化した設計
- 長時間装着しても疲れにくい
- 折りたたみ可で持ち運び◎
3. 編集におすすめのモニタースピーカー【2選】
① YAMAHA HS5
- 中域〜高域の再現性が高く、音像が明瞭
- 小型スタジオにも設置しやすいサイズ感
- ローエンドは少なめだが、解像度重視に最適
② JBL 305P MkII
- ワイドな音場とパワフルな再生
- セッティング次第で低音の存在感も出せる
- 初心者にも扱いやすいコスパ機
4. Bluetoothで編集はNG?遅延の落とし穴
Bluetoothヘッドホンは便利ですが、編集作業には不向きな理由があります。
- 音の**遅延(レイテンシー)**が発生するため、映像とズレる
- 圧縮音源のため、音質が変化する可能性がある
- 選曲やチェックにはOKでも、編集には不安定
✔ 解決策:
USBオーディオインターフェース経由で有線接続するのがベスト。
5. クリエイター視点での「リアルな導入例」
筆者のセットアップ(2025年現在):
- モニターヘッドホン:SONY MDR-CD900ST
- スピーカー:YAMAHA HS5(+防振スタンド)
- 接続:MOTU M2(USB-CオーディオI/F)
理由:
音楽制作歴40年の中で、最も信頼性が高く“聴き疲れしない”組み合わせ。
著者情報
中丸 菊一
DTM/動画編集歴40年以上。プロ仕様の音響環境を多数設計し、テレビ局や教育動画でも採用。ブログ「MARUYA328」では、初心者〜中級者向けに音と編集環境を徹底解説中。
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